2009年9月10日木曜日

誰のための企業なのか?

ベンチャーで創業して目指すモノは店頭公開。店頭公開することで多くの資金が調達できるし、会社の地位も確たるモノになる。

それじゃ、創業の目的は店頭公開だろうか。もし、そうならばここから先は読んでもらわなくていい。そうでなければ読んでもらいたい。

店頭公開してみると見えてくる株主の視点。これはとんでもない。創業時に一生懸命頑張った熱意を軽く吹き飛ばしてくれる。心に冷や水をかけられる。まったくの「え?」なのだ。私自身は店頭公開してはいないが、頑張って店頭公開した企業を幾つか知っている。その時にそう感じた。

株主の視点は株価の視点。絶えず株価を上げる材料を待っている。そこにどのようなプレスリリースを流すのか、これが役員の重要なテーマになってくる。でも、短期的なのは反応が良いのだが、長期的な戦略は普通は理解が難しくなる。説明責任を放棄していると言われるとそれまでだが、プレスリリースぐらいで説明できる戦略などは事が知れている。本来チャレンジしたい事業ほど株主の視点までに落とし込めないのだ。

店頭公開はその犠牲とのトレード。私は目に見えにくい事業ほど店頭公開は避けて通るべきだと思う。

なら、目に見える事業なら店頭公開を積極的に検討するのが良いのか。そこから先はそれぞれの戦略。好きにしてくださいです。店頭公開している企業なら子会社を作って好きにしても良し、これから店頭公開を目指すならば子会社を作って子会社を店頭公開させる手もある。食べている軸足はブレないように事業ができればそれで良いのではないだろうか。

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