2014年2月11日火曜日

寒雀

今朝はよく冷えていて路面が凍っていました。

車を走らせると、あっちもこっちも生ゴミの収集場所にはカラス。突かれないようにと、ネットで防御をしているけれどカラスだって必死。地面も凍っている状態だと生ゴミを狙うのが一番手っ取り早い。きっとカラスも腹ぺこ。命がけ。

大山北壁

ここまで寒くなると、寿命が尽きかけている野鳥は死んでしまうのだろうなといつも思う。あの白鳥たちの誰かとか、翼がボロボロになっていたトビとか。

しかし、私が一番気になるのは雀。だって秋はあんなに集まって飛んでいたけれど春先にはすっかり減っている。そして初夏には「これでもか」と思うぐらいに群れをなして、お喋りしながら飛んでいる。毎年、大自然の営みに感動してしまう。

撮影:Canon EOS 6D EF100mm F2.8L マクロ IS USM

2014年2月10日月曜日

学校図書館の見えない役割

私ひとり、小学校の学校図書館に居ると男の子が泣きながら入ってきたことがある。

彼は書架に隠れるように泣いていた。何か嫌なことでもあったのだろう。このとき、私には本が優しく彼を包み込んでいるような気がした。その学校図書館の全ての本が彼に「見守ってあげるから、泣きたいだけ泣けばいいよ」と言っていると思えた。

もし学校図書館がなければ、彼はどこで泣いていたのだろう。冷たいトイレの隅で泣いていたのだろうか。少し考えただけで私の心が痛くなる。

人は皆、泣きたくなるときは誰にでもある。そんなときは人知れず泣きたいものだ。そして泣くことで心が落ち着く。それぞれの泣き場所はあるのだろうけれど、学校図書館はそんな子どもだちの心のよりどころにもなっているのではないだろうか。

司書さんが選書してくれた学校図書館の本たちは、いつでも優しく子どもたちに寄り添ってくれる。

撮影:Canon EOS 6D EF300mm F2.8L USM,EXTENDER EF2X

2014年2月7日金曜日

おはなし会の役割

先日は小学校の授業時間に「ぼくはここだよ」をお話をさせていただきました。もちろん授業時間にあわせて内容を追加して構成を考えてから臨みました。


先ずは全体を三つに分けて章立てをして、第1章は「なんだろう」で子どもたちに問いかけです。第2章は「白鳥のくらし」で人と変わらない暮らしを感じてもらいます。そして第3章で「ぼくはここだよ」の実話のお話です。

■ さて、子どもたちの反応は

第1章では子どもたちは大騒ぎ。私の想像以上に言いたいことを言いまくってくれます。私も想定していない答えにビックリしながら楽しく進めることができました。お互いに話がしやすくなったところで第2章につなぎます。

第2章では「冬になるとシベリアから白鳥が飛来してきて、まだ幼鳥はうまく着水できないから迷惑をかけるけど、白鳥みんなに暖かく見守ってもらっている。失敗を何度も繰り返して上手になる。また暮らし方も人と同じで、私たちと共生しているんだよ」と話をするのですが、子どもたちの突っ込みが実に楽しい。

第3章ではあれだけ賑やかだった子どもたちが静かに聞き入っている。授業が始まって30分以上も経っているけれど集中力は大丈夫。子どもは気が散りやすいと言うけれど、大人よりも集中力があると感じるときです。おはなしが終わったところで、私の好きな本を数冊紹介しました。

■ 私が子どもたちの前でお話しさせていただいていつも思うこと

それは子どもたちの心の広さです。大人になると気がつかないうちに心が狭くなっていると恥ずかしくなります。きっと、おはなし会は大人が子どもにしてあげるだけでなく、お互いに大切な何かを交換する場なんでしょう。人が集まるということはそんなことかも知れません。

■ 私が子どもたちに伝えたいこと

私の話を聞いてくれた子どもたち。これから野鳥に興味を持つと、実はいつも野鳥が側にいることに気づくと思う。嬉しいときも、怒っているときも、悲しいときも、泣いているときも、気がつけばいつも一緒。本もそうだけど自然はあなたをひとりにはさせない。そのためにも素敵な本をいっぱい読んで自分の世界を広げて欲しい。

■ 最後に

今回、貴重な機会を作っていただいた方々には感謝でいっぱいです。
ありがとうございました。


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    会場に来ている子どもたちにラブコール!